歳を重ねるって、楽しい。

私は現在27歳、歳を重ねることが楽しいと感じている。

社会に出て数年、それなりに貯金も貯まって色々なことに時間やお金を使えるようになった。お肌の曲がり角だの基礎代謝の低下だのっていう問題もあるけれど(笑)その分美容に使えるお金も増えたから今のほうが髪も肌も手入れが行き届いていると思うし、脱毛もほぼ完了、歯並びは直している途中だけどだいぶ良くなってきたし、代謝が悪くなってきたことは感じつつもまあ体型も悪くない。お仕事も楽しいし、行きつけの居酒屋やお寿司屋さんもできたし、友達もいるし恋人もいる。色んな趣味をかじってみたりして、毎日がとっても楽しい。「大人になるって素晴らしいし、27歳って楽しい!」と心から思っている。

 

確かに若いということは、とっても素敵だった。若いから似合う可愛いお洋服がたくさんあるし、「女子高生限定」「女子大生限定」なんていう楽しいイベントや特典も多い。私も「女子高生」「女子大生」というブランドの恩恵を受けながら10代~20代前半を過ごし、それをとても実感した。「若い女の子」というだけでちやほやされるし、あらゆることが許されるし、多くのチャンスが与えられた。それはもう、「自分は選ばれし特別な魅力のある女の子なのでは!?」と思ってしまっても不思議ないくらいに。若さって、本当にそれだけですごいパワーを持っていた。

 

それでも私は「今が楽しい!」と心から思えている。

その大きな理由の1つは、「若さは素晴らしい」は「若い方がより素晴らしい」ではないと思うから。服であれ趣味であれ、「若い子にしか似合わない」ことがあるように、歳を重ねるごとに「今が一番似合う」というものがあるのだ。10代の頃に似合ってたミニスカートがしっくりこなくなった頃、10代の頃には”着られてる感”が出てしまって上手く着こなせなかった上品な膝丈スカートがしっくりくるようになった。どこのコミュニティ内でも一番年下で「妹みたい」と言われていたのが、年下の子に「年上のお姉さん」という扱いをしてもらえる機会も増えてきたり。私にとってはどれも、1回きりの人生の中で"様々な自分"を楽しめるという嬉しい変化である。大切なのは若さにしがみつくでもなく背伸びして大人ぶるでもなく、だからと言って"歳相応"という言葉にも縛られすぎず、「その時の”自分”に似合うもの」を楽しむこと。そうすれば自分も楽しいし、きっと周りからみても魅力的な人に映ると思う。

そしてこれも大きな理由のうちの1つなのだが、自分に対する他者からの評価や好意を素直に受け入れられるようになったこと。若い時のありとあらゆる素晴らしい待遇は「若いから」であって「私だから」ではないことがほとんどだったと思う。私はそれを当時から強く感じていて卑屈になっていた。どんな待遇も好意も賞賛も素直に喜べず、それはとても孤独な戦いで、そういう意味では若さ(だけじゃないけど、そういう表面上のスペック)が武器であり盾であるのと同時に、コンプレックスだった。「"若い女の子"という枠から出たときに、どう振る舞えばいいの?何が残るの?自分はからっぽな人間なのではないか?」と、ずっと自分を肯定できずにいた。それから少し歳を重ねた今、私は「若さ」というコンプレックスから解放されつつあり(職場の年齢層が高い為、まだ「若い子」として可愛がっていただくことも多々あるけれど…)、以前より卑屈になりにくくなった。なんだか恐れずにありのままで過ごせるようになった気がする。

…そういえば、20代半ばをすぎてもいまだ「妹っぽい」と言われることが多いことに関しては、いつかそのポジションを失った時、私はどうなるんだろう?突然立ち位置や振る舞いを切り替えられるのだろうか…と悩んでいたけれど、友人から「妹みたいに可愛い子は、歳を重ねても”かわいいお姉さん”、"可愛いおばちゃん"になっていくだけだから、そのままで行けばいいんだよ」って言ってもらえたことも、歳を重ねることにポジティブになれたきっかけだったかも。

 

20代後半になってくると、年齢に関していじられることもある。20代である現時点で言われるそれらはまだ冗談交じりな笑い話のつもりかもしれないけれど、「若い方が素晴らしい」という前提のもと、何かしらで「もうババアなんだから」「若い子を僻んでいる」「(未婚なので)売れ残り」と、一方的に蔑まれたり嫌な捉え方をされるのは不本意だし嫌になる。そういうのって、どんなリアクションをしたとしても、もう言われた時点でこちらが惨めな人みたいな空気になってしまうから面倒だし不本意だし傷つく。それから「若く見えますね!」という誉め言葉のつもりらしいお世辞も、勝手に年齢をコンプレックス扱いされて実年齢にケチつけられているみたいに感じてしまって、相手なりの気遣いなはずなのに素直に喜べない。勿論、綺麗で居られる努力はしていきたいけれど、それは「若く見せるため」じゃなくて「その年齢を楽しむため」の努力なのだもの…。だけど、そんな些細なことで傷ついてしまうのはまだまだ自信がたりないのだろうな。そんなことにはノーダメージで心からの微笑みを返せちゃうくらい、自信がある素敵な大人になっていきたい。だって、年齢という記号だけであれこれ決めつけてくるような相手と同じ土俵に立っていちいち真に受けて傷つくなんて馬鹿らしい。

「27歳なんてババアじゃん」と思っている人にも「27歳なんてまだ未熟」と思っている人にも、「えっ!27歳ってこんなに最高なの!?」と思われるような、最強で最高な27歳になりたい。これは27歳に限らず、これから先もずっと「今の自分が最高!」と思えるように生きたいし、できれば周りからもそう思われるような、そんな歳の重ね方をしたい。

 

今のところ、27歳の自分最高!